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どれくらいの時間が流れただろうか。
そんなに永くなかったかもしれない、しかし彼には永遠のように感じられた。
宗介は静かにかなめを開放し、
「‥‥‥‥すまない」
思わず謝ってしまった。
何をしたのか、解っていた。どういう意味を持つのかも、解っていた。
ただ伝えたかった、けれど言葉では足りなかった、そう思うと、自然と体が動いていた。
でも突然の行動に、傷つけてしまったかもしれない、と少しずつ後悔の念が湧き上がってくる。
叱られた子供のようにおずおずと、祈るような気持ちで顔をあげる。
かなめは微笑んでいた。
「‥‥じゃあ、明日も‥‥」
「え‥‥?」
たどたどしくかなめが言葉を続ける。
「明日も、会おうよ。‥‥日曜日だけど、い、一緒に居よう。」
「ちど‥‥」
何か言おうとする宗介を遮るとかなめが急に勢いづいた。
「ねえ!‥‥どこか行きたいとこある?それとも家に来る‥‥?!」
「‥‥君の部屋が良い」
「ん、じゃあ、‥‥何か作ってあげる。何がいいかな~…」
そこでかなめは宗介に背を向け一人あーでもないこーでもないとメニューを練り始めた。
「千鳥‥‥俺は」
「ソースケ。」
「嬉しいよ‥‥凄く。
明日も、ううん何時も。
一緒に居たいの、‥‥ずっと。」
泣いているのだろうか、
かなめの声と細い背中が震えていた。
彼女の気持ちが嬉しかった。
彼女の全てが愛しかった。
宗介は抱きしめたい衝動に駆られ、近寄るが、そこでくるりとかなめが振り返った。
「じゃあ、じゃあ明日ね、そうね、10時ごろ、必ず来なさいよっ!!」
「ああ」
「急に任務が‥‥とかほざいたらマジで許さないからね!!」
「ああ、必ず行く」
「約束だから‥‥」
「ああ」
「ぜったい‥‥‥‥ん」
再び、宗介がかなめの言葉をその口で遮る。
先ほどよりも、少し深く口づけた。
それでも相変わらず優しいキス。
まるで、何時もの彼そのもののように不器用で、でも優しくて。
かなめの瞳から涙が零れ、宗介の頬を伝った。
―やがて、惜しむように離れ、見つめあう。
かなめの頬は涙に濡れていたが、神秘的で、とても美しかった。
それだけではない、とても印象的で‥‥何故か心の奥底に訴えるような‥‥
―――不意に宗介は不思議な感覚に陥った。
「待っているから」
「え?」
かなめが静かに、優しく語りかける。
「必ず‥‥、待っているから」
「千鳥‥‥?」
突然かなめの声が遠くに聞こえた。
いや、声だけではなく、彼女の姿も、ゆっくりと霞んでいく。
「千鳥――!?」
声が、姿が遠くなる、わけが解らず、宗介はただただ叫んでいた。
「だから、何時か‥‥絶対に‥‥」
「千鳥‥‥‥‥、千鳥―――!!!!!!」
――――――もう一度、会いにきて、ソースケ。――――――
彼女の声が途絶え、目の前に真っ白な世界が広がる。
最後に宗介が見たのは、
大好きな、彼女の笑顔。
続く
どれくらいの時間が流れただろうか。
そんなに永くなかったかもしれない、しかし彼には永遠のように感じられた。
宗介は静かにかなめを開放し、
「‥‥‥‥すまない」
思わず謝ってしまった。
何をしたのか、解っていた。どういう意味を持つのかも、解っていた。
ただ伝えたかった、けれど言葉では足りなかった、そう思うと、自然と体が動いていた。
でも突然の行動に、傷つけてしまったかもしれない、と少しずつ後悔の念が湧き上がってくる。
叱られた子供のようにおずおずと、祈るような気持ちで顔をあげる。
かなめは微笑んでいた。
「‥‥じゃあ、明日も‥‥」
「え‥‥?」
たどたどしくかなめが言葉を続ける。
「明日も、会おうよ。‥‥日曜日だけど、い、一緒に居よう。」
「ちど‥‥」
何か言おうとする宗介を遮るとかなめが急に勢いづいた。
「ねえ!‥‥どこか行きたいとこある?それとも家に来る‥‥?!」
「‥‥君の部屋が良い」
「ん、じゃあ、‥‥何か作ってあげる。何がいいかな~…」
そこでかなめは宗介に背を向け一人あーでもないこーでもないとメニューを練り始めた。
「千鳥‥‥俺は」
「ソースケ。」
「嬉しいよ‥‥凄く。
明日も、ううん何時も。
一緒に居たいの、‥‥ずっと。」
泣いているのだろうか、
かなめの声と細い背中が震えていた。
彼女の気持ちが嬉しかった。
彼女の全てが愛しかった。
宗介は抱きしめたい衝動に駆られ、近寄るが、そこでくるりとかなめが振り返った。
「じゃあ、じゃあ明日ね、そうね、10時ごろ、必ず来なさいよっ!!」
「ああ」
「急に任務が‥‥とかほざいたらマジで許さないからね!!」
「ああ、必ず行く」
「約束だから‥‥」
「ああ」
「ぜったい‥‥‥‥ん」
再び、宗介がかなめの言葉をその口で遮る。
先ほどよりも、少し深く口づけた。
それでも相変わらず優しいキス。
まるで、何時もの彼そのもののように不器用で、でも優しくて。
かなめの瞳から涙が零れ、宗介の頬を伝った。
―やがて、惜しむように離れ、見つめあう。
かなめの頬は涙に濡れていたが、神秘的で、とても美しかった。
それだけではない、とても印象的で‥‥何故か心の奥底に訴えるような‥‥
―――不意に宗介は不思議な感覚に陥った。
「待っているから」
「え?」
かなめが静かに、優しく語りかける。
「必ず‥‥、待っているから」
「千鳥‥‥?」
突然かなめの声が遠くに聞こえた。
いや、声だけではなく、彼女の姿も、ゆっくりと霞んでいく。
「千鳥――!?」
声が、姿が遠くなる、わけが解らず、宗介はただただ叫んでいた。
「だから、何時か‥‥絶対に‥‥」
「千鳥‥‥‥‥、千鳥―――!!!!!!」
――――――もう一度、会いにきて、ソースケ。――――――
彼女の声が途絶え、目の前に真っ白な世界が広がる。
最後に宗介が見たのは、
大好きな、彼女の笑顔。
続く
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